1月のイベントと過去の記憶について
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
8日(火)から楽らく講座などがはじまりますが、
当センターによる1月の大きめイベントとして、
1月15日から20日まで、
震災関連のプログラムを連続的におこないます。
内容は、神戸市内の小中学校を対象とした震災出前学習、
映画『ありがとう』の上映会(16日)、
(http://futabasyo.jp/modules/pico/index.php?content_id=110)
講堂で一泊する避難所体験(19日)です。
(http://futabasyo.jp/modules/pico/index.php?content_id=126)
また、26日には、旧二葉小学校である
センターの講堂にて二葉・長楽小学校合同の
同窓会をおこないます。
(http://futabasyo.jp/modules/pico/index.php?content_id=124)
ところで、両者とも過去の記憶にかかわるイベントですが、
前者は「悲しく辛い記憶」、後者は「なつかしい記憶」
というふうに記憶のあり方が異なります。
なつかしい記憶は、福岡伸一著『ルリボシカミキリの青』
によれば、その記憶の中に自分の姿を見る「自己愛」に
基づいているということです。過去の出来事ではなく、
出来事の中の自分を見ているのでなつかしいのですが、
そのような、なつかしい記憶には慰撫効果があります。
では「悲しく辛い記憶」とは?
悲しく辛い記憶は、その中に、自分の姿を見るのが
まさしく辛いような記憶でしょう。
それは、自分ではどうしようもない他なる者の記憶
といっていいものかもしれません。
しかし、それゆえ、その記憶には(深遠な)学びを導く
可能性があるのでしょう。
私たちは常に自己を超える他者から学んでいるのですから。
1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災の時に
避難所となった旧二葉小学校・地域人材支援センターは、
こうした二つの過去の記憶の上に成り立っています。
(やまずみ)