国際シンポジウム「防災学習とコミュニティ再建」の実施
6月22日(土)13:00~17:00に国際シンポジウム「防災学習とコミュニティ再建」(Disaster prevention learning and rebuilding communities)を実施しました(主催:ふたば学舎、共催:関西大学文学部山住勝広研究室)。参加者は14名でした。
はじめの基調講演では、オークランド大学のキャロル・マッチ(Carol Mutch)先生が2010年から2011年にかけてニュージーランドのカンタベリーで発生した地震について、被災した学校の校長などの言葉を紹介しながら、災害時のコミュニティに対する学校の役割を話されました。
基調講演の後、やまずみが「二葉における震災体験学習と地域コミュニティ」と題して阪神・淡路大震災後のふたば学舎での震災学習の取り組みについて話し、次に認定NPO法人まち・コミュニケーション代表理事の宮定章氏が「コミュニティ再建と防災学習」として神戸市長田区御蔵地区の震災後の再建状況と地域にとっての震災学習について発表され、つづいて兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科の阪本真由美先生が「災害対応における学校とコミュニティ」というテーマで阪神・淡路大震災や東日本大震災そして熊本地震での避難所に言及しながら避難所として利用される学校施設とコミュニティの問題について述べられました。
最後に全体討論を行いましたが、やはり災害時には避難所となる学校と地域コミュニティの連携が必要であるということが改めて認識されました。その連携に防災学習がいかに貢献できるかが課題として残りましたが、様々な意見が出て充実したシンポジウムになりました。その課題については今後ふたば学舎の震災/防災学習でも考え、課題解決の実践をしていきたいと思います。(やまずみ)
防災まちにげワークショップの実施
6月9日(日)11時~15時に「防災まちにげワークショップ」を行いました。阪神・淡路大震災前の二葉地区を再現した模型(製作:神戸大学槻橋研究室)を使って、昔の街と今を比較しながら、災害時の「逃げ道」を探るという内容です。
二葉地区防災福祉コミュニティ(防コミ)の方3名と市内小学生8名、関西大学山住研究室の学生6名、神戸大学槻橋研究室の大学院生4名が参加しました。
まず、小学生たちは模型をもとに防コミの方々から昔の街の様子を聞きました。そして炊き出しカレーを食べた後、3つの班に分かれ、二葉地区の防災マップを見ながら、大学生と防コミの方と一緒に、災害時の避難ルートに危険はないか、昔とちがって安全になっているかなどをチェックする街歩きをしました。
最後にそれぞれの班で「逃げ道」を発表しました。すでに決められている避難ルートであっても、実際に防災を意識しながら歩くと、災害時には気をつけないといけないことがあるんだという発表でした。
発表を聞いていて、「逃げ道」を探すには環境に対する感度を上げることが必要で、歩きスマホ的な動き方をしていると見つけることができないんだと実感しました。また、今回のワークショップで、防コミの方と大学生そして小学生といった異世代交流を通した防災学習が地域コミュニティの活性化に寄与する可能性を秘めているのではないかと思ったりもしました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。(やまずみ)
駒ヶ林中学校2年生、トライやる・ウィーク(3)
★今日は水やりと部屋の掃除をしました。
掃除は丁寧にやったので少し疲れました。
友達と協力できたので素早く掃除を終わらせることができました。(HO)
★今日は歴史や阪神淡路大震災のことを
教えてもらいました。
ふたば学舎は市民にとってとても大切な存在だと思いました。
わたしもこの長田で生まれ育ったので忘れないようにします。
一日ありがとうございました。(MI)
★今日でいろんなことを学べました。
今日は一日ありがとうございました。(SY)
駒ヶ林中学校2年生、トライやる・ウィーク(2)
★今日はシュレッターと水やりをしました。
窓ふきもしました。
良い体験ができました。
疲れました。
今日は一日ありがとうございました。(SK)
★今日は一日シュレッターと花の水やりと部屋の掃除をしました。
疲れたけど良い体験をすることができました。
今日は一日ありがとうございました。(HH)
★今日はシュレッターと机の掃除、椅子の点検をしました。
疲れたけれど、貴重な体験をすることができました。
事業所の人達がていねいに教えてくださったおかげで、
分かりやすかったです。
今日は一日ありがとうございました。(MM)
駒ヶ林中学校2年生、トライやる・ウィーク(1)
★今日は資料の片付けをしました。
いっぱい資料がいっぱいあって片付けるのにとても疲れました。(MI)
★今日は友達と仲良く作業を出来たので良かったです。
本の整理や資料の片付けは、とても疲れたけどみんなで協力するとすばやくできたので協力することは大切だと思いました。分からない事だらけでいっぱい迷惑をかけてしまったけど、そんな僕たちに優しく教えて下さってありがとうございました。(HS)
★今日は、いろいろして疲れたけど一緒に行った友達と協力し合い楽しい一日が過ごせました。
いっぱい分からなかった事など、迷惑をかけてしまっちゃったけど、僕たちに優しく、丁寧に教えてくださいました。(TT)
★今日は大変な仕事ばかりでしたけど、親切に教えてくださってありがとうございました。
友達と協力的に出来たので良かったです。(RN)
6月の震災学習イベント
6月に震災学習イベントを2件実施します。
まず、6月9日(日)11時から15時に「防災まちにげワークショップ」を行います。参加対象は小学4年生から中学生。ふたば学舎内に展示している昔の二葉地区を再現した模型と今の街を比較しながら、関西大学文学部の学生さんたちと、災害(特に巨大地震)が発生した時の逃げ道を探します。
そして、6月22日(土)13時~17時には、国際シンポジウム「防災学習とコミュニティ再建」を開催します。オークランド大学のキャロル・マッチ先生が「災害前、災害時、災害後に学校がコミュニティをサポートする方法ーアジア・太平洋地域における諸事例」と題する基調講演を行うほか、登壇者3名による発表があります。
いずれも詳細は以下のチラシをご覧ください。ご参加お待ちしています。(やまずみ)
4月~5月震災学習実施まとめ
今年度の震災体験学習の受入は、4月16日から始まり、5月30日まで以下の計10件おこないました。
4/16室戸市立羽根中学校5名、5/10岡山市立香和中学校150名、5/13須崎市立朝ヶ丘中学校52名、5/14精華町立精華中学校116名、5/16倉敷市立北中学校188名、5/21高知県日高村佐川町学校組合立加茂中学校17名、5/24岡山中学校64名、5/25学生災害ボランティア・ネットワーク事業(大学生)53名、5/29泉大津市立小津中学校150名、5/30岐阜市立岩野田中学校139名。
内容は、スライド学習、避難所体験、炊き出し体験、まち歩き体験、防災ゲーム「クロスロード」、語り部体験談、災害時の知恵学習など様々でした。
1~6時間という実施時間の違いはありましたが、いずれにおいても体験型の学習を通して阪神淡路大震災の記憶と教訓そして防災/減災の重要性を伝えました。実施後のアンケートでは「実際災害にあったときは今日学んだことを思い出し、素早く行動したい」と書いてくれた中学生もいました。学校や家に戻った時に震災体験学習で体験したことを振り返ってもらえればうれしく思います。(やまずみ)