ふたば学舎の日常

このブログでは【NPO法人ふたば(ふたば学舎指定管理者)】からの情報をお伝えしています。

雑感:結び、ほどけ、結ぶ、協働の形態ノットワーキング

以下はちょっとした振り返りの感想文です。

このブログでも報告しましたが、2月15・29日と3月14・28日に
介護予防ふれあい講座(全4回)を開催しました。
この連続講座の企画については長田区保健福祉部をはじめ
様々な組織の人たちに協力していただきました。

そうした組織間における協働のプロセスを集約する形で
連続講座が地域人材支援センターにおいて成立しましたが、
事後的に考えると、この連続講座で見られた協働形態あるいは現象は
ノットワーキング(knotworking)だと言えそうです。

ノットワーキングについてごく簡単に説明しますと、
英語のknotは「結び目」や「結ぶ、結ばれる」とかいう意味であり、
フィンランドの活動理論家ユーリア・エンゲストローム(Yrjö Engeström)
によれば、ノットワーキングとは複数の組織間における即興的な
協働形態であるようです。そこでは活動の中心が柔軟に入れ替わりながら、
また、多様な組織間のつながりが結ばれたりほどけたりしながら
最終の目標を達成するため、中心が一箇所にとどまることはありません
(the center does not hold)。しかし、ある中心において
集約機能が働き、それまでの活動がまとめあげられるのです。

介護予防ふれあい講座の実施に至るまでのプロセスを振り返ってみると、
活動の中心が分散し、それらが結び合い、離れ、また結ばれて
最終的に(様々な意見と行動が)まとまったという感じがします。

全講座が無事終了して、ともかく多様性と集約性の保持という点から言っても、
ノットワーキング的な協働形態が複数組織の関係のあり方を考える際に
とても有効であると思った次第です。

また新たなノットワーキングを探求するつもりです。

(高齢者ふれあい学びの場担当:やまずみ)


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●「高齢者のふれあい・学びの場」前には今年1月から3月の
高齢者向け企画の写真 を貼り出しています