ふたば学舎の日常

このブログでは【NPO法人ふたば(ふたば学舎指定管理者)】からの情報をお伝えしています。

駒ヶ林中学校トライやるウィーク2日目

一昨日に続き、本日も駒ヶ林中学校から生徒さん3名が「トライやる・ウィーク」活動のため、ふたば学舎でお手伝いをしてくれました。
3人とも、朝から体を使った作業をしたり、イベントの簡易ミーティングをしたり、
また、震災体験学習の準備と内容を見学してもらったりと、
色々な体験を一生懸命に取り組んでくれました。
今日の感想はこちらです!

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今日は震災学習の準備の手伝いをしました。
ダンボールのベッドを組み立てて便利だと思いました。
夏祭りの案を考えてグループに分けたりもしました。
今日は一日ありがとうございました。(HY

 

今日、一日ふたば学舎の仕事を体験させてもらって三人で
協力して掃除しても大変だったし、夏祭りやイベントなど
行事の提案を出していってグループ分けをして整理する体験を
させてもらい、普段の勉強で役立つと思うしいい考えだなと思いました。
今日の体験でふたば学舎の人たちはイベントを考えたり掃除や準備をして
ふたば学舎を盛り上げるために頑張っているんだなと改めて思いました。(YK)

 

今日、トライやるウィークで、ふたば学舎に来て
前の日に来た人がはがしたカーペットや
解体されたチコちゃんの張りぼての片づけをした。
今日する震災学習の準備をしました。
夏祭りの案もしっかり考えれた。
今日は、一日しっかり仕事が、
できたので良かったです。(T・ Y)


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たくさん動いて大変だったと思いますが、
今日の経験を活かして、それぞれ次の事業所でも
がんばってください!
お疲れ様でした。(わかやま)

 

駒ヶ林中学校トライやるウィーク

本日、駒ヶ林中学校から生徒さん3名が「トライやる・ウィーク」活動のため、

ふたば学舎でお手伝いをしてくれました。
3人とも、しっかり作業をがんばってくれました。
今日の感想はこちらです!

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今日は受付とチコちゃんの張りぼての解体をしました。
受付で来る人にあいさつを元気よくできました。(SK)


チコちゃんの張りぼての解体をしました。
解体するのに時間がかかったけどみんなで
できるところまで頑張りました。(YS)


今日はふたば学舎の探検と受付とチコちゃんの解体をしました。
ふたば学舎の探検で色々な教室や講堂を見ました。
今日は色々な事をおしえてくださりありがとうございました。「YM」

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まずはふたば学舎がどういう施設かという説明を聞いてもらい、
他には実際に利用者の人たちと挨拶をしながら関わってもらいました。
それぞれ次の事業所でもがんばってください!
お疲れ様でした。(わかやま)

1.17やさしさわすれないでinふたば2022

1月17日で阪神・淡路大震災から27年を迎えます。

毎年ふたば学舎で行っている1.17イベント「1.17やさしさわすれないでinふたば」、今年は1月16日(日)12時30分に開催します。

内容は、①精神科医安克昌さんの著書を基にした映画『心の傷を癒すということ』上映会、②『心の傷を~』プロデューサーの京田光広さんによるトーク、③震災後に生まれ、現在小学校の先生をしている井上惠太さんによるトークです。

27年前に起きた震災を思い起こすとともに、震災の次世代への記憶継承について考えるイベントにしたいと思っています。

ご参加お待ちしております。

最後に安克昌著『心の傷を癒すということ』から:「外傷記憶のよみがええりは、たとえば『お正月のことを考えるとぞっとする』といった形で、不安や恐怖を生々しく呼び起こした。しかし記憶がよみがえること自体が悪いわけではない。追悼式・慰霊祭・命日などのような社会的または家族規模での儀式を行なうことによって、感情は表現しやすく、また共有しやすくなる。そうした儀式は『記念日反応』を乗り越えていくためにたいへん大事なことである。」

お申し込み方法など詳細は下のチラシをご覧ください。(やまずみ)

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復興ダイアローグ第2回の開催

復興ダイアローグ第2回を12月12日(日)に開催します。

今回のテーマは「眼差しと街並み」です。話題提供者として小林郁雄さん(兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科特任教授)をお招きし、震災後の街並みについて語り合います。

語り合い参加については下記URLからお申し込みください。お申込みをお待ちしております。(やまずみ)

12/12復興ダイアローグ参加者募集 (google.com)

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復興ダイアローグ#1の開催

2021年10月16日(土)13:30~15:30、当館の多目的室1-2で「復興ダイアローグ」と題する語り合いの場を開きます。現在、参加者募集中です。

第1回目のテーマは、「なにが達成されたら『復興』?」です。話題提供者としてNPO法人神戸の冬を支える会の觜本郁さんをお招きし、兵庫県立大学の阪本真由美さんが中心となってテーマを掘り下げていきます。

復興については「ひとつの正解に固めることができないので、いろいろな立場のひとたちがあつまって、阪神・淡路大震災から26年が経過した神戸から、ことばと記憶と気持ちをやわらかくしながら探求してゆきたいとおもいます」。語り合いの場にご参加ください!(やまずみ)

 

※参加については下記URLからお申し込みください。

10/16復興ダイアローグ参加者募集 (google.com)

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夏休み期間中の震災学習イベントについて

コロナ禍の影響で震災学習イベントを始めるのが遅れてしまいましたが、学校の夏休み期間中に次の3つの子ども対象イベントを実施する予定です。

 

①7月28日(水)「防災YORI活動『持ち寄り炊き出し体験』」。これは、災害時の避難所で地域の人々が食材を持ち寄って炊き出しを作るという想定の共助の試みです。地域の婦人会の方々の協力を得て、小学生の子どもたちと一緒におこないます。

②8月5日(木)「Zoomでボードゲーム~在宅避難でできる遊び~」。災害時の避難生活(特に在宅避難)の中で子どもが抱えるストレスは見過ごされやすいですが、オンラインでボードゲームをやってみて、ストレス緩和とコミュニケーション不足を補うことができるかを考えるイベントです。

③8月19日(木)「台風とともにやってくる高潮ってなに?〜高潮のしくみを知ろう〜」。これから台風が増えてくる時期ですが、ふたば学舎のような海が近い地域では台風の時には高潮が心配されます。そうした高潮が起こる仕組みを知ってもらって防災意識を高めてもらうイベントで、講師は気候(気象)学が専門の福島あずさ先生(神戸学院大学)です。

 

②③のイベントは、ふたば学舎「夏の陣」で参加募集中(7月16日まで)です。詳細は、ホームページをご覧ください。

ふたば夏の陣2021〜夏休み子ども教室@ふたば学舎 | ふたば学舎 (futabasyo.jp)

 

(やまずみ)

 

以下、余談。

昨日、兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科で院生の方々にふたば学舎の震災学習について話をさせていただきました。前々から震災学習のコンセプトを改めて考えようと思っていまして、下記の文章を書いて、紹介しました。特にリアクションもなかったのですが(汗)、もう少し丁寧にまとめて推していきたいと・・・BOTS!

 

  • 震災学習コンセプト:BASED ON TRUE STORIES(BOTS)

ふたば学舎の震災学習の内容は阪神・淡路大震災に関する実話に基づいている。参加者はその実話をなぞりながら被災者を模倣し、震災の記憶と教訓を受け継ぐ。

たとえば、学習メニューのひとつ「避難所体験」で参加者は、家族に見立てたグループで、段ボールを使って避難スペースを作る。その時、彼/彼女は、自宅が全壊した80歳で持病のある高齢者といった具体的な被災者になり、阪神・淡路大震災の実際の避難者に近づき、避難ストーリーの中に入っていく。彼/彼女は、被災者を模倣することによって記憶を体得する。

ストーリーにこだわるのは、震災学習が参加者に受け渡そうとする震災の記憶と教訓が、地震のメカニズムなどの自然現象というより、あくまで人間にかかわることだからだ。人間は常に何らかのコンテクスト(生活の流れ)の中にいる。被災者のコンテクストは被災のストーリーを形成し、記憶として他者に継承される(ストーリーを形成しない記憶の断片は被災者の中にとどまり続ける)。

また、科学的研究(神経生物学)では、他者に対する信頼と共感力(エンパシー)が高まった時に生じる神経伝達物質オキシトシンがストーリーによってもたらされることがわかっている。ただし、信頼と共感力を維持するためにはストーリーへの注意が持続されなければならない(Paul J. Zak “Why Your Brain Loves Good Storytelling” Harvard Business Review, October 28, 2014 参照)。しかしながら、私と他者との信頼は当然相互の関係の中で生まれる。それゆえ重要なのは、一方の人間に生じるホルモンではなく、両者の関係性である。

 では、震災学習において震災の実話(性)はいかに担保されるのだろうか。それは、阪神・淡路大震災時、実際に避難所となった旧二葉小学校(現ふたば学舎)の現在に至る歴史によってである。過去の震災で起こったことは現在においても起こるかもしれない。過去の被災者は現在の私に入れ替わるかもしれない。そうした意識が現在から過去への問いかけ(現在と過去との関係)を喚起し、今後も震災ストーリーに対する注意を持続するだろう。

震災学習勉強会④⑤開催のお知らせ

防災に関して新しい見方をみつけるための勉強会を二週連続でおこないます。

まず、3月20日(土)14時~15時30分に「防災をひらくヒント~高齢化率地図で地域を考える」。講師は、認定NPO法人まち・コミュニケーション代表理事の宮定章さんです。

そして、3月27日(土)14時~16時頃に「imagine, 災害の倫理~ナオミ・ザック『災害の倫理』を基に」。講師は、人と防災未来センター主任研究員の高原耕平さん、兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科教授で『災害倫理』(勁草書房)の訳者でもある阪本真由美さんです。

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どちらの勉強会も参加者間の討議を通して新たな防災の視点を獲得することを目指します。参加申込方法など詳細はチラシをご覧ください。よろしくお願いします。(やまずみ)

 

雑談:自分のしみついた考え方を変えるのは難しく、年をとれば依怙地になったりもしますが、そもそもの考え方が間違っていることがあったりして、はじめに素晴らしい考えだと思い込んでしまうとなかなか間違いに気付けなかったりします。

たとえば教育で言われる、不確実な時代に対応するための主体的な個人の育成。苅谷剛彦『コロナ後の教育へ』(中公新書ラクレ)によると、そうした抽象的な理想から考えるのは日本型教育改革のクセであり、「必要なのは過去の経験の徹底した帰納的検証である」ということです。で、ふと思うのは、そのクセは日本で教育を長年受けてきた自分自身にも付いているのかも、です。確かに、今は不確実なVUCAの時代(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity)などと言われたりもしますから、素晴らしくて聞こえのいい抽象的な理想を言うのが無難ではあります。しかし、「不確実性が予想のできない事態である限り、その事態に対応するために必要な資質や能力の中身は確定できない」ため、「その育成の方法も確定できない」ことに気をつけなければいけません。ではどうすればよいか。『コロナ後の教育へ』では人文学的態度が勧められます。つまり、過去の知の生産過程を追体験し、そこから知を再生産し不確実性に向き合っていくという(帰納的)態度です。で、しみついた考え方を変えることに関する結論は、本をもっと読もう、そうすれば自分の考えが刷新される、でしょうか・・・。地味なのが一番。

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