ふたば学舎の日常

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「普通に生きる」上映会&シンポジウム

本日、重症心身障害児(者)のための通所施設に関するドキュメンタリー映画「普通に生きる」上映会と教育の本質的な問題(=教えると学ぶの関係性)をめぐるシンポジウム「自立のための教育」を開催しました。

「普通に生きる」は観る者にいろいろなことを教えてくれるものでしたが、重症心身障害児(者)の自立とは家族以外の他者との関係を築くことであるということは特に印象的でした(つまり、自立は個人的なことではなく、むしろ社会的なこと!障害のあるなしは関係ないことでしょう)。

参加された方々もそれぞれに感動されていたようです。内容の濃い映画でした。

上映会後のシンポジウム「自立のための教育〜協働活動の意味〜」は、参加は少人数でしたが、基調講演をしていただいた成田先生のお話し(寺澤満春という名でシンガーソングライターの活動をされていることもあって、マイルドな「いい声」!)は、ホリスティック教育に関する大変興味深いものでした。WHOによる障害の定義の転換(国際障害分類ICIDHから国際生活機能分類ICH)を「障がい者」と「健常者」との境界・限界を超える中立的・ポジティブな概念への転換と捉えた上で、ゆるやかなつながりによる協働や信頼・互酬性に基づく社会関係資本の構築のことに話しを展開されていました。

基調講演の後は、参加者でそれぞれの教育にかんする経験や考えを話し合い、やはり教育の本質が人と人とのつながり・関係性にあることを再認識し合いました。

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●信頼を可視化するパフォーマンス(信頼は背中と胸元にある)