ふたば学舎の日常

このブログでは【NPO法人ふたば(ふたば学舎指定管理者)】からの情報をお伝えしています。

タンポポ

ふたば学舎の花壇は園芸ボランティアの皆さんのおかげで、きれいな花で整えられています。

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花壇の横手のすみにタンポポが咲いていました。在来種かどうか見てみると、花の下側(総包片という所)が反り返っているので外来のタンポポでした。

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身近で見ることのできるタンポポはほとんど外来タンポポになっているみたいですが、その原因は環境破壊にあるようです。稲垣栄洋さんの『身近な雑草の愉快な生きかた』によれば、在来タンポポが生えていた自然環境が破壊され、その結果、外来タンポポが生存できる空き地ができたということです。

8/20(土)の夏祭りで「葉っぱの生き物づくり」という自然系プログラムを実施予定ということもあり、最近身近な植物に少し意識的になっているのですが、それはそれで気まぐれなものだと自分で思います。植物の多様性を考えるいい機会にはなりますが・・・。

「葉っぱの生き物づくり」は8/20(土)13:30~15:30、小学1年生~3年生15名を対象に、ふたば学舎2階の会議室で実施予定にしています。

その講座を含む夏祭り全体の内容については、ふたば学舎ホームページ上で随時更新していきます。(やまずみ)

雑感:震災犠牲者の追悼・・・

人生も半分を過ぎると、後戻りなどできなくて、ふとジャンケレヴィッチの『死』なんかをボーっと読みして、人称別の死について考えたりするものです(適当に言っています)。

一人称の死は経験不可能で、死とはつまり近しい人の死=二人称の死だというのは養老孟司さんがおっしゃっていたことでしょうか・・・。

「われわれは親しい者の死を自分自身の死のごとく生きる。」(ジャンケレヴィッチ)

昨日、大阪大学の院生のお二人が来館されて、阪神・淡路大震災の犠牲者の追悼についてご提案いただきました。従来の追悼イベントとは異なるものを阪神・淡路大震災が起きた1月17日にふたば学舎で実施したい(「静けさ」の中で!)ということで、細かなことは決まっていませんが、震災の記憶と教訓の継承につながることであれば協力させていただこうかと考えています。

震災から21年が経ち、追悼ってどういうことだろうか?とあえて哲学的に問うてみれば、記憶と教訓の継承の新たな形が発見できるかもしれません。

哲学的と言ったのは、院生の1人の方が哲学を専攻されていたからですが、萱野稔人さんは哲学の特徴を「総体的」とし、「哲学が概念によってある対象の知識をまとめあげようとする」ところから来ていると述べています(『哲学はなぜ役に立つのか?』)。

それにしてもたとえば、追悼で犠牲者の死を二人称の死と捉えようとする営みは、「総体的」になるのでしょうか??犠牲者との距離が縮まり、「登場する人物達がこっちの意図と無関係に行動するからどうしようもない」(白土三平忍者武芸帳』)なんてことを言い出したら、それはもう怪しいものになってしまう??・・・。

今回の追悼に関する提案がどうなるかまだわかりませんが、いずれにしても震災に関するこちらの考えも深まるでしょうからありがたいことです。また考えていきます。(やまずみ)

↓昨年1月17日にリリースしたCD『被災の語り歌』の1曲目のビデオです。

www.youtube.com

「まち道部」始動。

6/12(日)に「まち道部」の初顔合わせミーティングを行い、8名の部員!にご参加いただきました。いよいよ「まち道部」が動きはじめます。

とはいえ、まだまだ、というか全然「まち道部」は知られていません。(もっと広報に力を入れなければ!)

「まち道部」は、数々の祭りごとを開催し、人々に集まってもらい、ふたば学舎近隣を顔見知りの多い地域にする、地域貢献を目指した(ひいては地域活動のリーダーを育成する)大人の部活動なのです。

気軽に参加できる部です。詳細は以下↓

http://futabasyo.jp/modules/pico/index.php?content_id=141

その第一回部活動であるミーティングでは、神戸アーカイブ写真館の東充さんに、東さんが中心となって関わられた1993年実施の駒ヶ林左義長祭りのことを1時間ほどお話しいただきました。

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駒ヶ林左義長の歴史は古く、988年に始まったとされているようですが、時代が下るとともに駒ヶ林では漁師さんの網入れの優先権を争う左義長けんか祭りなったそうです。そうした歴史的なお話しと1993年に復活させた左義長の実施方法についてスライドを交えて語っていただきました。左義長にはオス、メスがあって組み立て方が異なること、復活させるにあたっての組織づくりでは千人以上の方が関わったこと、当日は子ども向け移動動物園も実施したことなどなど、興味深い話をいろいろ伺うことができました。

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同じような大規模な祭りを「まち道部」で実施するのは困難ですが、「地域の人のための地域の祭り」(ミーティング参加者談)を企画・開催していくことを考えています。

現在の予定では、7/7(木)に七夕祭りを、8/20(土)に夏祭りを、ふたば学舎で実施します。近日、HPなどでお知らせします。

「まち道部」に関心のある方はぜひご入部ください。お待ちしています。(やまずみ)

石田裕之さんと「被災の語り歌」+「まち道部」の打合せ

シンガーソングライターの石田裕之さんにご来館いただき、「被災の語り歌」と「まち道部」について打合せしました。

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「被災の語り歌」は、阪神・淡路大震災の被災者の声/歌を集めるという震災学習事業のプログラムで、石田さんの全面的協力のもと昨年1月17日にCDをリリースしました。チラシはコチラ↓

http://futabasyo.jp/modules/pico/index.php?content_id=152

これまでそのコンサートをふたば学舎の講堂で2回(平成27年と平成28年の1月17日)行ったのですが、今年は当学舎に限らず、神戸市内で複数回実施する予定にしています。

また、「まち道部」は、当学舎の人材育成事業の一環で、近隣地域を顔見知りの多い社会にすべく、祭りをテーマに展開していくものです。チラシはコチラ↓

http://futabasyo.jp/modules/pico/index.php?content_id=141

地域貢献について石田さんが(出身地である)神戸市北区の地域活性化事業に係わられる予定ということもあり、また様々な社会貢献活動をされているということもあり、「まち道部」への協力をお願いしました。

その他、活動内容が周知されていない既存地域団体のあり方や、石田さんがボランティア活動をされている熊本地震の被災地の現状などについて色々お話しさせていただきました。地域の団体にせよ災害の被災地にせよ、やはり自分事(関係者)と他人事(無関係[と思っている関係]者)の隔たりから諸々の問題が生じてくるんだな、というのは話をしながら思ったことです。

そうした隔たりを「被災の語り歌」と「まち道部」の活動で埋めていきたいと考えています。そんなことができるかどうかはともかく・・・。(やまずみ)

駒ヶ林中学校トライやるウィーク受け入れ

 

本日、ふたば学舎になってはじめてのトライやるウィーク受け入れを実施しました。

 

「今日は、午前に2階の所で掃除をして、その後に本の整理、パソコンでの作業をました。午後は、事務所で仕事をしました。初めての事ばかりで、電話を取るのもありました。最初は普通に取れるものだと思っていたけれど、緊張してなかなか取れませんでした。けれど最後取れて良かったです。今日1日で良い体験ができて良かったです。」

                        (駒ヶ林中学校2年 K.Tさん)

 

喋るのが得意ではないと言っていましたが笑顔いっぱいで話したり、しっかり働いてくれました。少ない時間の体験となりましたが、この先何かの役に立てばと思います。

本日はありがとうございました。

 

 

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無料貸出し簡易PAセットでレコード鑑賞

昨年度実施した「R&Rレコード、きいてく?」というレコード鑑賞プログラムは不盛況に終わりましたが、巷ではレコード・ブームが続いている(?)ようです。

今年ふたば学舎に簡易PAFENDER PASSPORT EVENT)が新たな無料貸出し設備として導入されたのですが、それを使ってレコード再生できるかやってみました(レコード・プレーヤーは昨年、地域の方に譲っていただいたものです。ありがとうございます!)。

結果、できました。

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ターンテーブルにのせたのは、シーナ&ロケッツによるボビー・ヘブのカバー曲「SUNNY」(勝新太郎さんの名唱もあります)です。

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肥えた耳ではないのでオーディオ批評的には表現できないのですが、ベースのつまみを半分ほど、トレブルとリバーブをちょろっとかけてボリュームを上げると、けっこう迫力のある音になりました。

また、懲りずにレコード鑑賞プログラムを考えようか、という気分です。

それはともかく、この簡易PAは操作が簡単で使いやすいです。

音楽室で使用希望の方は無料でお貸ししますので、その際は事務所にお問い合わせください。(やまずみ)

昆虫の季節到来

 

だんだんと暖かくなってきて、虫たちの活動が目につくようになりました。

昨日は長田区五位ノ池町で「チョウが好む草花を植え、チョウの舞う町づくり」活動をされている橋本敏明さんにお話しを伺ったこともあって、ふたば学舎で虫関係のイベントを何かできないかニヤニヤ考えています。

(余談:アゲハチョウは日の当たっている木[ミカンなどの陽樹]のこずえに沿って飛び、それがアゲハチョウの「環世界」[ユクスキュル!]であるというのは日高敏隆さんの『動物と人間の世界認識』に出てきます。おもしろいですね。)

虫関係イベントは地域人材支援センター時代にいくつか開催しましたが、バッタの飛翔距離を競う「バタリンピック」は天候の関係で中止したことがあります。

バッタなら「バッタ釣り」もできるようで、メスバッタに見立てた木片を使ってオスを釣るのです(『ぼくらの昆虫採集』参照)。いいかもしれません。

先のアゲハチョウのオスもメスと出会うために木のこずえに沿って飛ぶのですが、各生物の環世界の基礎には個体の遺伝子を残すという生物の(唯一の)目的があることがわかります(丸山宗利著『昆虫はすごい』参照。この本は去年通勤時に読みましたが、昆虫のおもしろい話満載です)。

で、そのバッタですが、私のような素人には同定が難しくて、いったい何というバッタなのかわからないことが多い、というかほとんどわかりません。

そんな時に参考になるのが、『バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑』(北海道大学出版会)です。オス、メスの違いについてはとりあえず産卵器のあるなしでわかりそうです。しかし、顔が並べられた「顔コレクション」を見ると、それぞれの顔の形は興味深いのですが、どれがどれだかわかりません。要凝視!

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ともかく、もう少し虫の勉強をして(別に勉強する必要はないのか?・・・)、8月20日(日)にふたば学舎で開催予定の夏祭りで虫プログラムを(できれば)入れようと思います。

このブログをここまで読んでくださる方がいらっしゃるのか心もとないですが、お楽しみに!(やまずみ)