広島で沖縄戦と阪神・淡路大震災、二つの記憶継承について考える
3月25日(土)広島で行われた日本発達心理学会第28回大会で、過去の記憶の継承について話し合ってきました。
「記憶の声を継承すること・現在を新たなものに変えること―沖縄と神戸の記憶をめぐる拡張的学習の社会的実践現場から―」と題するラウンドテーブルで、まず沖縄県宜野湾市にある佐喜眞美術館の上間かな恵さんが修学旅行生に対する沖縄戦の記憶継承について発表され、その後、私(やまずみ)がふたば学舎の震災学習における阪神・淡路大震災の記憶継承の取り組みについて発表。最後に全体討議を行いました。
戦争と震災の違いはありますが、過去の惨事をなぜ/いかに伝えようとしているか、ということについては共通点が多く見出せました。たとえば、学び手が過去の記憶を、パッケージ化されたものではなく、現在の自分に関わるものとして捉えるよう、容易に言葉で収まりきらない余剰を生むような学習内容になっているなど。その他、参加者の方々からの質疑で、ふたば学舎の今後の震災学習に活かせそうな考えを得ることができました。
それにしても、原爆ドームは戦争遺構として強烈です・・・。(やまずみ)